ロシア発の大規模詐欺、被害2百億円 ネット広告の閲覧偽装
ニューヨーク(CNNMoney) インターネットのビデオ広告を多くの人が閲覧しているように見せかけるため、偽のブラウザー上で数十万に上る架空のウェブサイトとユーザーをねつ造していた大がかりな詐欺行為が発覚した。これまでに業界全体で総額1億8000万ドル(約211億円)以上の被害が出ているとみられている。
米国のサイバーセキュリティー企業、ホワイト・オプスによると、「Methbot(メスボット)」と呼ばれるこの仕掛けは今年10月に見つかった。
犯行グループはネット上の有力ページにビデオ広告を流すと称して、企業から高額の料金をだまし取っているという。
実際には25万件の偽サイトを用意し、さらに50万件のIPアドレスを入手して全米各地にユーザーがいるように見せかけている。特殊なソフトでコンピューターを操って、実在のユーザーが広告を閲覧している様子を再現する。ホワイト・オプスによると、手口は時とともにますます巧妙になり、本物と見分けがつかなくなっているほどだという。