マスク姿で可能なスマホ顔認証をアップルに要望、米交通公社
(CNN) 鉄道やバスなどの公共輸送を運営する米ニューヨーク交通公社(MTA)は13日までに、新型コロナウイルス対策のマスク着用でもiPhone(アイフォーン)による顔認証が可能になるような技術改良を求める書簡を米アップル社に送付した。
鉄道乗車などでマスクを着けたままロックを解除出来る技術開発を促している。同州のクオモ知事は今年4月、公共輸送機関を利用する際にはマスクや口、鼻を隠す被り物の使用を義務づける知事令を発令。
ただ、MTAのパトリック・フォイ最高経営責任者(CEO)はアップルのティム・クックCEOに7日付に送った書簡で、プラットホーム上や車内などで乗客がスマホを操作するためマスクを外す事例がみられると指摘。
CNNも入手した書簡では、新型コロナに襲われる時世の中でアップルがMTAの乗客をさらに守るため新たな技術開発などを速めるよう求めたいとも強調した。
アップルは今年5月、マスクなどを着用した場合、顔認証の代わりにパスコード入力画面へ即座に移動可能な機能を打ち出してもいた。昨年には一部の地下鉄線やバス路線でアイフォーンやアップルウォッチを使った乗車が可能となるサービスも導入。
ただ、フォイCEOはパスコード入力式のロック解除方法は十分でないと主張。「技術的な安全確保が最大の懸念事項であることは理解し得るし、同意出来る」としながらもさらなる技術改革を求めたいと訴えた。
「大量公共輸送機関の利用者がニューヨークだけでなく世界中でさらに増えた時、誰もが使えるような解決方法が必要だ」と強調した。