店頭に早くもハロウィーンのコーナー 菓子メーカーの戦略
サンフランシスコ(CNN Business) 米国内の大手スーパーなどに、例年より早くハロウィーン向けの菓子が並び始めた。新型コロナウイルス感染拡大の影響に備えた菓子メーカーの戦略の一環だ。
米国では10月末のハロウィーンの夜、仮装した子どもたちが菓子をねだって近所の家を回る「トリック・オア・トリート」が定番のイベント。菓子メーカーにとって年間最大の書き入れ時だ。しかし今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、例年とは違ったハロウィーンとなることが予想される。
菓子メーカー大手のハーシーはこれに備えた対策として、ハロウィーンに特化した包装の商品を減らし、ファミリーサイズの詰め合わせに注力するほか、ハロウィーン向け商品の販売期間を長くするという戦略を取った。
同社のグローバル最高販売責任者、フィル・スタンレー氏はCNN Businessとのインタビューで、売り上げを確保するために一部の小売店と提携し、例年なら8月半ばから9月初めにかけてのハロウィーン・コーナー開設を、2~4週間前倒ししていると説明した。
サンフランシスコ近郊では先週末から、スーパー大手セイフウェイの店舗にコーナーが設けられ、ハーシーなどの袋詰め菓子や、ハロウィーンの衣装を着けたマスコットなどが並べられた。
ハロウィーン商戦では個別包装のミニサイズを詰め合わせた商品がよく売れる。一方で業界団体によると、こうした商品は新型コロナウイルス感染拡大を受けた外出制限期間の「気晴らし」としても人気を集めてきた。
今年のハロウィーンはトリック・オア・トリートを控え、子どもたちと自宅で楽しむ家庭が多くなる見通し。菓子メーカー各社は、ファミリーサイズの詰め合わせがこうした場面でも活躍することを期待している。