米政府、1億回分のワクチン供給でモデルナと合意 15億ドル規模
(CNN) 米厚生省はバイオ企業モデルナが開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、承認が得られ次第、モデルナが1億回分の製造と供給を行うことで合意したと明らかにした。
トランプ大統領も11日の記者会見で合意を発表した。
モデルナは当局の承認前からワクチンの製造を進めている企業のひとつ。新型コロナワクチンは現在、安全性と有効性を確認する臨床試験が進められている。
モデルナとの契約は総額15億2500万ドル(約1600億円)規模。1億回分は米政府が所有し、新型コロナワクチン開発計画の一環で配布および使用する方針。実際に使用する場合、米国民に無料で投与される。政府は追加で4億回分を入手することも可能だという。
このワクチンは「mRNA-1273」と呼ばれ、モデルナが米政府と共同で開発した。開発に当たっては国立アレルギー感染症研究所(NIAID)から支援を受け、生物医学先端研究開発局(BARDA)も後期臨床試験や増産について支援している。
モデルナの後期臨床試験は7月27日から始まった。米国で政府の資金支援を受ける第3相の臨床試験が行われるのは初めて。
米政府は7月、米ファイザーと1億回分のワクチン供給で合意し、8月には米ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチン開発部門であるヤンセンとも同様の合意にこぎ着けた。このほか英グラクソ・スミスクライン、仏サノフィパスツール、米ノババックス、英アストラゼネカとも合意を結んでいる。
世界保健機関(WHO)によると、現時点では28種類の新型コロナワクチンの臨床試験が進行中だという。