フェイスブック、豪州でニュースの共有禁止を検討
(CNN) 米フェイスブックは、オーストラリアのユーザーに対し、国内外のニュースを共有する投稿を禁止する可能性があると警告した。同国で検討されている法案によって、報道機関にニュース使用料を支払うよう義務付けられた場合の対抗策だという。
フェイスブックでオーストラリア、ニュージーランド地域の事業を統括するウィル・イーストン氏は31日、ブログへの投稿で「これは我々にとって1番の選択肢ではない。最後の選択肢だ」とし、「豪報道機関の長期的な繁栄を促すどころか妨げるような、不合理な結果から身を守るには唯一の方策だ」とも主張した。
同法案は今年7月、事業縮小や閉鎖が相次ぐ報道機関の救済を目的に発表された。今後議会で審議され、採決にかけられる見通し。
フェイスブックと並んで対象となるグーグルも先月、法案への反対を表明し、同国のユーザーが検索をしたり傘下のユーチューブを利用したりするうえで不都合が生じる恐れがあるとの警告を発していた。
イーストン氏はブログの中で、同国の報道機関にはすでに多額の投資をしてきたし、記事使用料の支払いを前提としたニュース表示機能「フェイスブック・ニュース」の運用開始も検討していたが、こうした言い分は無視されたと訴えた。
フライデンバーグ財務相はフェイスブックの発表に対し、「国益増進を図る立法において、いかなる者からの強要や高圧的な脅しにも屈しない」との声明を発表。豪競争・消費者委員会(ACCC)も声明で「フェイスブックの脅しは時機が悪く見当違いだ」と批判した。