トランプ氏、負傷男性の家族とは「会わない」 ケノーシャ訪問で
(CNN) トランプ米大統領は31日の記者会見で、黒人男性銃撃事件への抗議デモが続くウィスコンシン州ケノーシャを訪問する際、男性の家族とは面会しない意向を明らかにした。
ケノーシャでは黒人男性のジェイコブ・ブレークさんが警官に撃たれて重傷を負った事件をめぐり、激しい抗議デモが続いている。トランプ氏は1日に同市を訪れ、デモの被害状況などを視察する。
トランプ氏は会見で、ブレークさん一家の牧師と電話で会話したと報告。「いい話ができた」とする一方、「弁護士が電話に出たいというので断った。それは不適切だ」と述べた。家族側が弁護士の関与を望んでいる状況では「何もしないほうがいい」との考えも示した。
この発言について、ブレークさんの家族の弁護士はCNNに、依頼者が政府の人物と話す場合に弁護士の立ち会いを希望するのは普通のことだと指摘した。
ブレークさんの父、ジェイコブ・ブレーク・シニアさんは家族とつきあいのある牧師などいないと語ったが、ホワイトハウス当局者のツイートによると、トランプ氏が話した相手はブレークさんの母親の牧師だったという。
おじのジャスティン・ブレークさんはCNNに、父ブレークさんが今考えているのは息子の回復と公正な裁きのことだけで、トランプ氏と話をする気は全くないと語った。さらに「トランプ氏は就任以来ずっと人種間の対立をあおってきた人種差別主義者だ。ジェイコブのおじとして、私も会話を望むわけがない」と語気を強めた。