警官に撃たれ重傷の黒人男性、病院で手錠外れる 担当弁護士
(CNN) 米ウィスコンシン州で警官に撃たれ重傷を負った黒人男性、ジェイコブ・ブレークさんが手錠で病院のベッドにつながれていた問題で、担当弁護士は28日、この手錠が外されたことをCNNに明らかにした。
弁護士はまた、警察が手錠による拘束の理由としていた令状について、すでに取り消されたと説明。当局はもう病院でブレークさんを見張っていないと述べた。
ブレークさんは今週、同州ケノーシャで白人警官に背後から7回撃たれ、下半身がまひしている。
ブレークさんの父親は28日午前、CNNのインタビューに応じ、「なぜ息子の足首にあの冷たい鉄をはめるのか」「息子は起き上がれない、そうしたくても起き上がれなかったというのに」と語った。
一方、ケノーシャ郡保安官事務所の報道官はこれに先立ち、ブレークさんが手錠でベッドに拘束された理由について「銃撃事件の前に彼が犯した犯罪に絡み、重罪の令状が出ているため」と説明した。
重罪の令状が出た者を病院で見張る場合、警察は全員に対してこのような対応を取るという。
ブレークさんには事件当日の23日に警察と接触した際、家庭内虐待の通報に絡む逮捕令状が出ており、通信司令員は出動した警官らに対して、令状について注意を促している様子だった。警官らが令状が出ている理由を把握していたかどうかは不明。
またCNNが入手した訴追状によると、ブレークさんは5月3日、住宅に違法侵入して寝室で女性に性的暴行を加え、この女性の車で去った疑いがある。
訴追状は7月6日に提出されたもので、罪状には第3級性的暴行の重罪や、住居侵入および治安紊乱(びんらん)行為の軽罪が挙げられている。ブレークさんに対する逮捕令状はこの翌日に提出された。