本人の同意なく投稿された画像は削除、ツイッターがポリシー改定
ロンドン(CNN Business) 米SNS大手のツイッターがプライバシーポリシーを改定し、本人の同意なく投稿された画像は削除できるようにすると発表した。
ポリシーの改定は11月30日の公式ブログで発表され、同日から世界で導入された。
現行のポリシーでは住所や電話番号、身分証明書、医療記録といった個人情報の投稿を禁じていたが、今回はこのリストに「私的媒体」が加わった。そうしたコンテンツが共有されれば、「嫌がらせ、脅迫、個人の身元の特定」に利用される可能性があるとしている。
Beginning today, we will not allow the sharing of private media, such as images or videos of private individuals without their consent. Publishing people's private info is also prohibited under the policy, as is threatening or incentivizing others to do so.https://t.co/7EXvXdwegG
— Twitter Safety (@TwitterSafety) November 30, 2021
「画像や動画といった私的媒体の共有は、プライバシーの侵害になりかねず、精神的あるいは身体的危害を招く可能性がある」とツイッターは説明。「私的媒体の悪用は誰にでも影響を及ぼし得るが、女性、活動家、反体制派、少数者に偏った影響を及ぼす可能性がある」とした。
一方で、公共の利益にかかわる場合や緊急時については今回の変更は適用されないと強調した。
「例えば暴力事案の余波のような危機的な状況に巻き込まれた人を助けるため、あるいは一般の関心が高いニュース価値のある出来事の一環として、個人の画像や映像を共有する場合もあるかもしれない」としている。
ツイッターのポリシー改定に対してユーザーからは、変更が急すぎるという批判や、過度の検閲につながりかねないといった批判の声も出ている。
同社はその後のツイートで変更の内容について補足説明し、大規模デモやスポーツイベントなどの画像や映像の投稿については、ほとんどの場合、ポリシー違反とはみなさないと説明した。
「文脈が重要だ。我々の現行の個人情報ポリシーは、一般の関心が高いニュース価値のある出来事や会話について確実に報告できるようにするため、数多くの例外を設けている」
「その画像が一般に出回っているか、ジャーナリストが取り上げているのか、さらには、特定の画像や付随するツイートの文言に公開の価値があるのか、公共の利益のために共有されているのか、あるいはそのコミュニティーにとって適切なのかどうかを考慮する」
それでもユーザーからは、改定されたポリシーのあいまいさに対して疑問の声が相次いだ。
あるユーザーはツイッターに対し、「プライバシーやデータ保護法では一般的に、公共の利益にかかわる報告を保護している。あなた方は新しいポリシーでそれと同じバランスをどう保証するのか」と問いかけた。
別のユーザーは「つまりツイッターの新しいポリシーでは事実上、そのままの街角の写真はもはや許容されないのか。これは一律の、善意に基づく削除ポリシーの重大な問題を表している」と指摘した。