上海の地下鉄QRコード、春節祝いで「赤」になり乗客ら騒然
(CNN Business) 中国の上海で先週末、2月1日の春節(旧正月)に向けて、地下鉄運賃の支払いに使うQRコードが赤い色に切り替わり、新型コロナウイルスの感染リスクを示す「健康コード」を連想した乗客らが一時、騒然となった。
上海の地下鉄には、スマートフォンのアプリ上に表示されたQRコードを改札で読み取る決済方法が導入されている。
中国のオンラインメディア「ザ・ペーパー」によると、このコードが通常の黒から、春節を祝う赤い色に変わったことが、SNS上で話題になった。
国内で過去2年間、新型コロナ対策に使われてきた「健康コード」のスマートフォンアプリでは、赤いQRコードが「感染者」を意味するためだ。
中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」には、地下鉄用のQRコードを見て「私の健康コードが赤になり、連行されるかとあわててしまった」などという投稿が相次いだ。
中国は今も、新型コロナの封じ込めを図る「ゼロコロナ」政策を貫いている。河南省では今月、無症状の感染者3人が確認されて、約120万人の住民がロックダウン(都市封鎖)状態に置かれた。
上海の地下鉄当局は30日、赤いQRコードは春節を祝うためで、新型コロナとは無関係だったと謝罪し、同日中に元通りの黒に戻した。
SNS上ではこれを受けて安堵(あんど)の声が広がる一方、地下鉄当局に配慮がなかったと批判したり、新型コロナで赤い色の持つ意味が変わってしまったことを嘆いたりするコメントも投稿された。