ビットコインが4万ドル台回復、ロシアで暗号資産に切り替える動き
香港(CNN Business) ロシアの通貨ルーブルが過去最安値を更新し、ロシア政府に新たな制裁が科された状況を受け、仮想通貨(暗号資産)の価格が上昇している。
暗号資産の情報サイト「コインデスク」によると、ビットコインは米東部時間1日午前5時25分の時点で、過去24時間で13%高となる4万3163ドル(約500万円)を付けた。
他の暗号資産も値上がりした。イーサリアムは1日、10%高となり2878ドルに到達。ドージコインも6%近く上昇して約13セントを付けた。
オスロに拠点を置く暗号資産調査会社アーケイン・リサーチによると、大手の暗号通貨取引所バイナンスではここ数日、ルーブルと暗号資産との間の取引量が急増しているという。
バイナンス調査部門トップのベンディク・シェイ氏は、相次ぐ制裁によるルーブル安を受け、投資家の間でルーブルを手放そうとする動きが出ているようだとの見方を示す。
シェイ氏はまた、ビットコインではなくテザーに切り替える人が増えているとも指摘。暗号資産で最も価値が高いのはビットコインだが、テザーは米ドルに連動するよう価格設定された「ステーブル(安定)コイン」として知られる。
シェイ氏は「現在の市況では投資家、少なくともロシアの投資家がステーブルコインを求めても驚きではない。自らの資金を守るための動きであり、投資ではない」としている。