ロシアの情報窃取用のコンピューター網を遮断、米FBI

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米連邦捜査局(FBI)はロシアが情報を盗むために長年にわたって不正に侵入していたコンピューター網を遮断する対抗策を講じたと発表した/Alexander Nemenov/AFP/Getty Images

米連邦捜査局(FBI)はロシアが情報を盗むために長年にわたって不正に侵入していたコンピューター網を遮断する対抗策を講じたと発表した/Alexander Nemenov/AFP/Getty Images

(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は11日までに、ロシアが北大西洋条約機構(NATO)加盟国を含む少なくとも50カ国から機微に触れる情報を盗むために長年にわたって不正に侵入していたコンピューター網を遮断する対抗策を講じたと発表した。

ロシアの国内情報機関、連邦保安局(FSB)に大きな痛手になるとみている。FSBは約20年間、ハッキングの最新技術を用いて米国、西側諸国の外交や軍事機関に侵入して国際関係や外交電文などの情報を引き出していたと疑っている。

FBIは裁判所命令を受け米国内のコンピューター網へのロシア人の接続を断絶させた。このコンピューター網を使って世界各地で情報を窃取し、ロシアへ送り届けていたとした。FBI幹部は記者団との電話会見で、FSBがコンピューター網を再び効果的に使い得ることは困難になるだろうとも述べた。

在ワシントンのロシア大使館はコメントの求めには即座に応じていない。

FBIが標的としていたロシアのハッカー集団は「Turla」として知られる。同国の情報機関が抱えるサイバー空間での諜報(ちょうほう)収集部門としては最も優秀な集団の一つと広く受け止められている。

Turlaは近年、東欧諸国の外務省や国会などのネットワークに侵入し、反ロシア勢力の諜報入手を進めていた。他国の情報機関の活動につけこむ動きを見せた事例も指摘される。2018年には中東のある政府のネットワークに入り込むためイランのハッキング手段を奪い取ったともいう。

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