外国人ライターが見た東京の地下鉄の「珍風景」
「隣の人が眠ってしまい頭が自分の肩に乗ってきても、じっと我慢するといった寛容さがある。嫌なことには違いないが、そういうことがあっても人々はしようがないものとして受け入れている」
東京の地下鉄は、路線によっても異なるが、午前0時から1時に営業運転を終了する。終電間際には「信じられないほどの猛ダッシュが見られる。駅員が拡声器で『本日の最終電車が発車します』とアナウンスすると、文字通り、列車に人の波が押し寄せる」とバロン氏は様子を語った。
不幸にも最終電車を逃してしまったり、プラットホームで眠りこけてしまった乗客は、始発が来るまで何通りかの時間の過ごし方がある。
「カプセルホテルに泊まる人もいれば、小さな小部屋で夜を明かせてインターネットも可能な漫画喫茶に行く人もいる。午前4時半ごろには始発が来るので、ファストフード店で過ごす人もいる」
バロン氏に東京とニューヨーク、どちらの地下鉄が好きかと尋ねると、「ニューヨークよりも東京の方が、本当に効率的で、秩序があって、きれいだ」としながらも、自分の2人の子どものうちどちらが好きかと問われているようだと語り、決めきれないという。