冷戦時代の地下核施設、観光地としてオープン 中国・重慶
原爆レプリカの展示場を過ぎると、青、赤、緑のライトをあしらったトンネルに入る。トンネルを抜けると、コンクリート製の小さな部屋が密集している。階段を上った先の部屋には原子炉のメーターや冷戦時代の品々の展示があるほか、アバンギャルドな緑のライトに照らされた放射性物質の処理場も見える。放射能を帯びていた可能性がある物質はすべて保護ガラスで覆われていた。
ツアー経路の最後の3分の1では、SF風の光に照らされたコンクリートの部屋が迷路のように連なっている。説明板には技術的な達成を誇示する文章などが記載されている。毛沢東の著作や核汚染から身を守るガスマスクなどを展示した部屋もある。
別の広い部屋では、五輪の競技用プールほどの大きさのくぼみに水を張っている。かつてこの場所に収容されていた核燃料棒を表現するため、プラスチックのチューブが何本も水中から突き出る趣向だ。
ツアー終盤では、鉱山の坑道のような巨大な部屋が白いライトに照らされていた。部屋の一つからは、不気味な緑のライトを放つ実験室のような場所を見下ろすことができる。