シカゴ市と空港を結ぶ新交通システム、マスク氏の企業が建設へ
香港(CNNMoney) 米起業家イーロン・マスク氏が経営するベンチャー企業ボーリング・カンパニーは、米イリノイ州シカゴ市と国際空港を高速で結ぶ新しい公共交通システムを建設する。市が14日の発表で明らかにした。
ボーリング・カンパニーによると、新交通システムの「シカゴ・エクスプレス・ループ」は、バッテリー駆動式の車両に乗客を乗せて、時速約240キロの速度でトンネル内を走行。シカゴ市中心部とオヘア国際空港を12分で結ぶ。これは現在の交通機関に比べて3~4倍の速さになるという。
車両は「電気スケート」と呼ばれ、テスラのSUV(スポーツ用多目的車)「モデルX」をベースとして、8~16人乗りの車両や1人乗りの車両が設計されている。
完成までにかかる期間や総工費などは不明。専門家からは、財政面での実現の可能性や、環境への影響、法的問題などについて疑問の声も出ている。
ボーリング・カンパニーはこのプロジェクトについて、財政負担は全て同社が負うと説明し、資金は100%民間が拠出すると強調。市からは新システムの「設計、建設、資金調達、運行、メンテナンス」を依頼されたとしている。
同社のプロジェクトは競争入札で、運輸会社などでつくる合弁企業の提案を抑えて選ばれた。
ボーリング・カンパニーはロサンゼルスでも、新交通システム「ループ」の建設に着工している。