仏有名シェフ、ミシュランを提訴 二つ星への降格に抗議
(CNN) レストランやホテルの格付けで知られる「ミシュランガイド」を相手取り、フランスの有名シェフ、マルク・ベイラ氏が訴えを起こした。今年初めに星の数を不当に減らされたと主張し、理由の開示を求めている。
仏東部オートサボワにあるベイラ氏のレストラン「ラ・メゾン・デ・ボワ」は、ミシュランで最高評価の三つ星を獲得していたが、今年1月の最新版で二つ星に降格となった。
仏AFP通信によると、ベイラ氏はラジオ局とのインタビューで「私は名誉を傷つけられ、スタッフも涙を流した」と訴え、ある晩突然に電話で降格を告げられたと説明。
さらに、ミシュランの調査員は同氏がスフレ料理にサフランを入れるのを見て、地元の食材ではないチェダーチーズを使ったと勘違いしたようだと主張した。同じ黄色だからという理由で間違えられ、店のことが分かったと言われるのは心外だと、不満をあらわにした。
担当弁護士によると、ベイラ氏はミシュラン側に、降格の理由を文書で示すよう要求している。公判は11月29日、パリ西郊ナンテールで開かれる予定だ。
ミシュランガイドは声明でベイラ氏の失望に理解を示し、同氏の才能には疑いの余地がないと強調。訴訟の内容を慎重に検討したうえで対応すると述べた。
ベイラ氏が当初、調査員の「無能さ」を理由にミシュランガイドへの掲載中止を求めたのに対し、ミシュラン側は掲載を続ける意向を示していた。