住民6千人に対して訪問客660万人、外出禁止令など対策導入へ ソウル観光名所
韓国ソウル(CNN) 韓国ソウルの人気観光地「北村韓屋村」をめぐり、今年10月にも北村韓屋村への観光客の立ち入りを制限し始める計画であることが分かった。
絵のように美しく、保存状態の良い韓国の伝統的な家屋「韓屋」が軒を連ねる北村韓屋村は、ソウルで最も人気のある観光スポットの一つで、毎日何千人もの観光客が訪れている。
しかし観光客の数は住民の数をはるかに上回り、騒音、ごみ、プライバシーの問題に関する苦情が年々、増加していた。政府のデータによると、北村韓屋村の住民は6000人程度であるのに対し、同地を訪れる国内外の観光客は昨年、約660万人に達した。
混雑を抑制するため、同地区は韓国の観光振興に関する法律に基づき国内初の「特別管理地域」に指定される。
声のボリュームを落とすよう求める看板/Rhee Soo-young/CNN
非居住者には午後5時から翌日午前10時まで厳格な外出禁止令が適用され、観光客を乗せた貸し切りバスの往来はいくつかの区画に制限される。交通量を減らして同地区を「徒歩中心」の場所にする狙い。
当局が混雑状況を制御・監視できるようにするため、赤、オレンジ、黄色の3色に色分けされた区域も指定される。違反者には罰金も科されるという。
市民からの苦情を受け、2018年には観光客に騒音レベルを4カ国語で警告する標識が設置された。
この地域に住み、働く人々の中には新しい対策を「無駄」だと一蹴する人もいる。観光客はそもそも写真を撮るために来ることが多いため、日没後は帰ることが多いからだ。