韓国最高峰の漢拏山、ラーメンスープで環境被害 当局が警告
(CNN) 韓国最高峰の漢拏(ハルラ)山が思わぬ原因の環境被害に直面している。汚染源はインスタントラーメンだ。
声明によると、国立公園管理事務所は登山客に対し、「きれいな環境」を保つため、漢拏山や山を流れる川にラーメンのスープを捨てないよう訴えるキャンペーンを開始した。
標高1947メートルの漢拏山は韓国最高峰の山で、人気観光地の済州島(チェジュド)に位置する。韓国の登山客の間ではラーメンを持ち込んで食べるのがトレンドだ。
山の周辺に掲げられた横断幕には、「きれいな漢拏山を守り、ありのままの山を子孫に受け継ごう」と書かれている。使用するラーメンスープと水を半分に抑えるよう促す掲示もある。
漢拏山では喫煙、食べ物やごみの放置、無許可入山、飲酒が禁止されており、違反者には最大200万ウォン(約23万3000円)の罰金が科される。
国立公園管理事務所はフェイスブックへの投稿で、「ラーメンのスープには大量の塩が含まれている。このため渓流沿いに廃棄すれば、汚染された水の中で昆虫が住めなくなる」と説明した。
報道によれば、済州警察は25日、観光客の行動に関する住民の相次ぐ苦情を受け、短時間の取り締まりを実施した。済州警察によると、新規制の導入初日には外国人観光客9人が切符を切られたり、罰金を科されたりしたという。
漢拏山は国連教育科学文化機関(ユネスコ)に登録されている「済州の火山島と溶岩洞窟群」の一部。政府の統計によると、昨年は92万3680人が山を訪れた。