米国で2件の医療用ヘリ事故 3人死亡、4人負傷
ワシントン(CNN) 米国で2日、わずか8時間の間に救急医療用ヘリコプターの事故が2件発生した。これらの事故をきっかけに、医療用ヘリが直面する危険性に再び注目が集まりそうだ。
2日夕方、アイオワ州ベンチュラ近くの畑に救急医療用ヘリが墜落し、乗っていた乗員3人全員が死亡した。このヘリは同州エメッツバーグの病院に患者を迎えに行く途中だった。
また同日、オクラホマ州セミノール近くに救急医療用ヘリが不時着し、乗員4人が負傷した。ヘリに患者は乗っていなかった。
米安全当局は、全米で医療用ヘリの事故が増加したのを受け、2006年に医療用ヘリの安全を確保する取り組みを開始した。2002年1月から2005年1月までの約3年間に医療用ヘリの墜落事故が55件発生し、計54人が死亡、18人が重傷を負った。
しかし、安全の問題はいまだ解消されていない。米国家運輸安全委員会(NTSB)の記録によると、医療用ヘリの墜落事故で2010年に16人、2011年に3人、2012年に3人が死亡している。
当局は、多発する医療用ヘリの事故原因について、夜や悪天候など、さまざまな条件の中で迅速に対応しなければならないというプレッシャーがヘリによる救助活動を本質的に危険なものにしていると指摘している。