脳をむしばむアメーバ、実験的新薬で効果か

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脳むしばむアメーバ、新薬で効果か

(CNN) 米フロリダ州で脳をむしばむ病原性アメーバ「ネグレリア・フォーレリ」に感染した12歳の男子中学生が、実験的新薬による治療を受け、脳にアメーバの活動の兆候が見られなくなった。父親が明らかにした。

同じ新薬を投与されたアーカンソー州の12歳の少女は生死の境をさまよう状況を脱し、回復に向かっている。ネグレリア・フォーレリに感染して生き延びたのは、過去50年でこの少女を含めて3人のみ。男子中学生が4人目になれるという希望を家族は捨てていない。

父親が21日にフェイスブックで明らかにしたところでは、男子中学生の脳は既に相当のダメージを受けており、現在は脳の活動の兆候を確認しようとしているところだという。父親は「小さな勝利を収めたが、まだ戦いは終わっていない」と記した。

米疾病対策センターは、医師から相談があれば、中学生の治療に使われた実験的新薬を提供する方針を明らかにした。この新薬は当初、乳がんの治療薬として開発されたが、病原性アメーバ感染の治療にも効果があることが分かったという。

中学生は8月3日に自宅近くの水路で友人たちと遊び、翌日は1日中眠り続けた。異変に気付いた母親が病院に連れて行き、脳の手術を受けた結果、アメーバ性髄膜脳炎の初期症状と診断されたという。

当局によると、ネグレリア・フォーレリは温度が高く水位の低い淡水で繁殖する。フロリダ州衛生局は今回の事態を受けて、そうした条件の淡水で泳いだり遊んだりする場合は警戒するよう呼びかけた。

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