米国、イラン首脳の接触の可能性に言及 ホワイトハウス
ワシントン(CNN) 米国のベン・ローズ大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)は20日、国連総会の一般討論演説のため近く訪米するイランのロハニ大統領とオバマ米大統領との会談の予定は現段階でないとしながらも、目的達成に寄与すると判断した場合、外交に応じるのが米国の基本的立場であるとの考えも示した。
記者団との電話会見で表明した。両首脳間の直接的な外交接触が有り得る可能性を示唆したものと受け止められている。首脳会談が実現すれば、両国の断交の原因となった1979年のイランのイスラム革命以降では初めてとなる。
同補佐官は、オバマ氏は2007年以降、前提条件なしにイランとの直接接触に応じる用意があるとの立場を示してきたとも述べた。
オバマ大統領は24日に国連総会で演説予定。シリアを含めた中東やアフリカ情勢における米国の役割の発展に焦点を当てる見通し。ローズ氏はまた、大統領はイランの核開発問題に関する基本的な立場にも触れ、外交手段を受け入れる用意や平和的な解決方法の見通しも示すと述べた。
今年6月のイラン大統領選で当選したロハニ師は、対欧米外交で融和姿勢を強めている。オバマ氏との書簡交換も明かし、20日には米紙ワシントン・ポストに寄稿し、核問題を含め米国と対立する分野での建設的な対話も呼び掛けた。
ロハニ師が柔軟姿勢を打ち出しているのは、イランに対する欧米諸国による経済制裁の緩和を狙ったものとの指摘もある。柔軟姿勢への懐疑論もオバマ政権内にあり、求めているのはウラン濃縮活動停止に関する言葉ではなく行動との主張もある。