警察犬にも防弾チョッキを、全米に普及目指す

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車を調べる麻薬犬

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ニューヨーク(CNNMoney) 警察や軍の装備を手がける米ミシガン州のメーカーが、警察犬の命も守りたいと専用の防弾チョッキを製造し、非営利団体を通じて全米の警察官に寄付されている。

犬用の防弾チョッキの値段は1着当たり約1000ドル(約10万円)。アーマー・エクスプレス社が2000着を製造し、50着を地元の警察犬部隊に寄付した。

最大の顧客となっているのは、愛犬家のサンディ・マーカル氏が2009年に創設した非営利団体だ。「米国にいる3万頭の警察犬すべてに防弾チョッキを着せたい」とマーカル氏は話す。

これまでに1050着を全米の警察に寄付したほか、今年1月にピッツバーグで刺されて死んだ警察犬「ロッコ」の追悼キャンペーンでは、さらに175着分の募金が集まった。

アーマー・エクスプレスは2005年の創業以来、これまでに防弾チョッキ26万5000着(ほとんどは人間用)を販売してきた。経営者のマット・デイビス氏がこのチョッキを着て自分を銃で撃つ動画もユーチューブで公開している。

ニューヨーク州ビンガムトンやジョンソンシティーの警察は、マーカル氏の団体から寄付されたチョッキを警察犬に着せている。ジョンソンシティーでは昨年、アメリカンフットボールの試合中に酔った観客らが騒ぎを起こし、警察犬「CJ」が胴体をガラス瓶で殴り付けられた。瓶は粉々に割れたが、チョッキのおかげでCJは無傷で済んだという。

警察官は警察犬をパートナーとみなし、人間と同じ扱いを受けるべきだと考える。しかしマイアミ警察によれば、2000年に警察犬が撃ち殺された事件では、被告は警察官に対する殺人未遂の罪で終身刑を言い渡された一方、警察犬を殺した罪に対しては5年の禁錮しか言い渡されなかった。

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