エボラ熱対応、治療現場に「手順違反」 安全強化へ
(CNN) エボラ出血熱への感染が西アフリカの流行国以外で確認された2件のケースは、いずれも患者を担当した医療従事者だった。病院での防護体制が改めて問われている。
スペインの首都マドリードの病院で看護助手が感染したとの情報に続き、米テキサス州ダラスで死亡した患者を担当していた看護師がエボラ熱の診断を受けた。看護師らには必要な訓練や装備が与えられていたのだろうか。
全米看護師連合(NNU)の幹部はCNNとのインタビューで、医療従事者が身を守るための訓練や装備は不十分だと断言した。同組合が看護師1900人を対象に実施した調査によると、エボラ熱患者が入院する可能性について病院の方針を知らされていないとの回答が76%を占めた。組合は防護体制と研修の強化を要求している。
CNN系列局が入手した情報によると、ダラスで感染した看護師はニーナ・ファムさん。先週死亡したリベリア人患者を担当していた。
米疾病対策センター(CDC)のフリーデン所長は記者会見で、治療現場に「手順違反」があったとの見方を示した。保健当局者らは、患者との接触後に防護服を脱ぐ際の手順などを見直し、隔離病棟から出る際に消毒液をスプレーするといった対策を検討しているという。