エボラ熱、米国内初の感染例 死亡患者担当の看護師が陽性
(CNN) 米当局は12日、テキサス州ダラスの病院で死亡したエボラ出血熱患者を担当していた女性看護師が、エボラ熱の予備検査で陽性反応を示したと発表した。米国内で感染した初めてのケースとなる。
事情に詳しい当局者がCNNに語ったところによると、新たに感染した患者はテキサス・ヘルス・プレスビテリアン病院の看護師。同病院では米国滞在中に発症したリベリア人患者が隔離され、先週死亡していた。
米疾病対策センター(CDC)のフリーデン所長らは12日の記者会見で、看護師が何度も隔離病棟に入り、患者と密接に接触していたことを明らかにした。看護師は防護服や手袋、シールド、マスクを着けていたとされるが、フリーデン氏は「ある時点で手順違反があり、これが感染の原因になった」と述べた。
当局は死亡患者と接触のあった病院スタッフや家族らに感染が広がっている可能性を想定し、注意深く観察を続けていた。看護師は10日夜に軽い発熱があったため隔離された。CDCが血液検査を実施し、11日夜に検査結果が出た。
病院関係者によると、本人の容体は安定している。この看護師の密接な接触相手が1人、念のため隔離されたという。地元消防当局は看護師の自宅があるアパートの建物で消毒作業を実施した。
CDCは州当局とともに、「感染拡大は接触先の追跡や早期隔離によって食い止めることができる」と強調している。