デング熱で6人死亡 2万人超感染 中国
香港(CNN) 中国南部におけるデング熱の流行が過去20年間で最大の規模に拡大している。広東省では感染者数が2万人を超え、死者は5日時点で6人に達した。
同国では流行拡大に歯止めがかからず、先週は1日あたり1000人以上の新たな感染者が確認された。一部の病院では、デング熱らしき症状を訴える患者が毎日、数百人も殺到しているという。
中国当局によれば、気温と湿度が高い日々が続いたせいで蚊の数が5倍に増え、デング熱の流行拡大につながったという。
中国は1週間におよんだ国慶節(建国記念日)の休暇が終わったところ。当局は蚊が繁殖しそうな場所に殺虫剤を撒いているほか、広東省広州市では、市民に虫よけ剤を無料で配っている。
マレーシアや台湾でも、デング熱の感染者や死者の数は前年を上回っている。第2次世界大戦後初めての流行となった日本では、共同通信によればこれまでに150人以上の感染が確認されている。
インドでも今週に入り、デング熱の患者数が公式発表の300倍に達している可能性を示す研究結果が発表された。デング熱にかかるコストは少なくとも年間5億4800万ドル(約590億円)に及ぶという。