エボラ熱、スペインがさらに4人を観察 シエラレオネでノルウェー人感染も
マドリード(CNN) アフリカ大陸以外で初のエボラ出血熱感染例が確認されたスペインで、この患者の家族ら4人も病院で経過観察を受けていることが分かった。また新たな報告によると、流行国のシエラレオネでノルウェー人の医療スタッフ1人が感染し、欧州の治療施設へ運ばれた。
スペインではこの夏、西アフリカでエボラ熱に感染した宣教師ら2人が帰国し、首都マドリードのカルロス3世病院に収容されたものの死亡。同病院で2人の治療にかかわった看護助手の女性が先月末に発症し、アフリカ以外で初となる感染が確認された。
保健当局者が7日に語ったところによると、この女性の夫は感染している危険性が高いとして観察下に置かれているが、今のところ症状は出ていないという。夫婦の間に子どもはいない。このほか外国への渡航歴がある疑い例の男性と、患者との接触後に下痢の症状を示した看護師が念のため観察対象となっている。
また病院関係者によれば、女性と同じチームで勤務していた別の看護助手が、軽い発熱を訴えて新たに入院した。
当局は、カルロス3世病院のスタッフ22人や女性患者を運んだ救急隊員、患者の家族らを含む計30人について、感染の兆しがないかどうかを監視しているという。
女性患者は2人目の宣教師が死亡した26日から発症するまでの数日間、旅行に出ていたとされるが、行き先は明らかになっていない。発症後、いったんマドリード南部の病院へ運ばれた後でカルロス3世病院に移った。同病院はこの患者の名前や容体を公表していないが、治療法の選択肢としては回復患者の抗体を含む血清の点滴と、抗ウイルス薬の投与を挙げている。