米国でエボラ熱発症の患者、重体に
ダラス(CNN) 米国に入国した後にエボラ出血熱を発症したリベリア人男性の容体が悪化し、重体に陥っていることが分かった。入院先の病院の報道担当者が4日、明らかにした。
同担当者はこれ以上の詳細に言及しなかった。患者はリベリア国籍のトーマス・エリック・ダンカンさん。先月末にテキサス州ダラスの病院に入院し、重症と報じられていた。米疾病対策センター(CDC)によれば、ダンカンさんは集中治療室に入っている。
テキサス州保健当局の責任者によると、ダンカンさんと接触してエボラ出血熱に感染した恐れがあるとして、50人が毎日観察を受けている。このうち滞在先の家族や医療関係者ら10人前後は特に危険性が高いとされるが、CDCのフリーデン所長によれば、4日の時点で発熱などの症状は出ていない。感染の恐れがある人は当初、100人を超えるとみられていた。
ダンカンさんは、婚約者とされる女性のアパートに滞在していた。この女性は3日、同居の息子(13)、20代のおいとともに別の場所へ移動し、潜伏期間が終わる19日までそこにとどまるよう指示された。
一方、米ワシントン市内では3日、ナイジェリア訪問後にエボラ出血熱に似た症状を示した患者が病院に収容された。しかし医療関係者らが4日に語ったところによると、エボラ出血熱の可能性は排除された。
2日にはリベリアで、米NBCテレビのカメラマンがエボラ出血熱と診断された。5日にはチャーター機で米国へ向かう見通しだ。