共和党候補が移民や外交で論争、個人攻撃影潜める 米大統領選
(CNN) 来年の次期米大統領選に向けた共和党の第4回テレビ討論会が10日、米FOXビジネス・テレビの主催で開かれた。世論調査で首位を争う不動産王ドナルド・トランプ氏と元医師のベン・カーソン氏をはじめ8人の候補者が、移民制度、外交政策などの分野で激論を交わした。
過去3回の討論会で目立っていた個人攻撃や中傷から、本格的な政策論争に転じたのが大きな特徴だ。各候補者とも民主党の有力候補、ヒラリー・クリントン前国務長官との対比を意識しつつ、自身の政策を明確に打ち出そうとする姿勢がみられた。
カーソン氏は最近、自伝にうその記述があると報道されていることに対し、「入念に調べ上げられることは一向にかまわない。だがうそを言われるのは承知できない」と反発。リビア・ベンガジで起きた米領事館襲撃事件をめぐるクリントン氏のうそは取り上げないのかと、メディアを逆に批判した。
過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」への対応をめぐっては、トランプ氏とジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が真っ向から対立した。
ISISとの戦いはロシアに主導させるべきだとの立場を取るトランプ氏は、「米国が世界の警察官であり続けることはできない」と主張。これに対してブッシュ氏は、トランプ氏が「間違っている」と反論し、「米国は世界の警察官であろうとしているわけではないが、世界のリーダーでなければならない」と強調した。
これまでの討論会では精彩を欠いていたブッシュ氏だが、今回は自信を取り戻した様子で持論を展開した。