米陸上ゲイ選手の15歳娘が死亡、銃撃戦に巻き込まれ
(CNN) 米国の陸上男子短距離で世界王者に輝いた経歴を持つタイソン・ゲイ選手の15歳の娘、トリニティさんが16日早朝、ケンタッキー州レキシントンで2台の車による銃の撃ち合いに巻き込まれて死亡した。
ゲイ選手はCNN系列局のWLEXに対し「娘はちょうど学校の秋休みで帰っていたところだった。とんでもない話だ。何が起きたのか訳が分からない」と話した。
レキシントン警察によると事件は16日午前4時ごろ発生。レストランの駐車場で2台の車に乗った男らが互いに銃を銃を撃ち合ったという。現場に居合わせたトリニティさんは首に銃弾を受け、搬送先の病院で死亡した。警察はトリニティさんについて、どちらの車にも乗ってはいなかったとしている。
男らは現場から逃走したが、2台の車のうち1台は数時間後に警察が発見。乗っていた2人のうち1人を他者に対する重大な危険行為などで逮捕した。警察はもう1台の車の行方を追っている。
ゲイ選手はレキシントンの出身で、100メートルのタイムではジャマイカのウサイン・ボルト選手に次ぐ歴代2位の記録を持つ。2007年に大阪で開かれた世界陸上で100メートル、200メートル、400メートルリレーの3種目を制した。12年ロンドン五輪では400メートルリレーで銀メダルを獲得したものの、薬物検査で陽性反応が出たためこれを剥奪(はくだつ)されている。
死亡したトリニティさんは地元の高校の陸上チームに所属し、有望な選手として頭角を現しつつあった。ソーシャルメディア上には陸上界や五輪出場選手らからトリニティさんの死を悔やむメッセージが寄せられた。