トランプ氏会見、CNNにも矛先 意に沿わぬ報道切り捨てか
スパイサー氏はCNNについても事実無根の内容を報じたと主張したが、CNNによれば、それは事実と異なる。ロシアがトランプ氏に対する不正侵入を試みていたとされる情報が同氏に提示されていたとCNNが報じた内容に誤りはなく、問題のメモの詳細について確認できなかった部分についてはCNNは報道を差し控えていた。
マイク・ペンス次期副大統領も、ニュースメディアが「偽ニュース」を流していると批判し、米国民はそうした報道に「むかつき、うんざりしている」と発言した。
CNNは記者会見後に発表した声明でバズフィードとの違いを強調し、「念入りな取材に基づいて我が国の政府の動向についての情報を公にしたCNNの判断は、裏付けのないメモの公表に踏み切ったバズフィードの判断とはまったく異なる」と主張。「トランプ陣営はそのことを知りながら、バズフィードの判断を利用してCNNの報道から注意をそらそうとしている」と分析している。
トランプ氏、ペンス氏、スパイサー氏が繰り返し「偽ニュース」をやり玉に挙げた背景には、そうした読者をだます意図をもって作成されたコンテンツを引き合いに、トランプ政権が自分たちの意に沿わない一切の報道を切り捨てようとする姿勢を強めていることがうかがえる。
バズフィードがメモの全文を公開したことに対しては、大手メディアやジャーナリストからも批判の声が相次いでいた。