トランプ政権で冷遇のスパイサー報道官、法王との面会叶わず
バチカン(CNN) トランプ米大統領の外遊で、姿が見えないことでかえって注目されている人物——それがホワイトハウスのスパイサー報道官だ。
スパイサー報道官は24日のバチカンにおけるローマ法王と大統領の会談にも参加しなかった。あるトランプ政権関係者は25日、法王訪問のメンバーから外されたことについて、報道官が同僚らの前で怒りをあらわにしていたと語った。報道官はカトリック教徒で、法王と会うことを非常に楽しみにしていたが、直前になって随行に選ばれなかったことを知ったという。
この件についてホワイトハウスの内部事情に詳しい人物はスパイサー報道官がいかに冷遇されているかを示す証拠だと語った。
この1件はトランプ政権内の現在の力関係を如実に表していると言える。
法王を訪問した際の写真に収まっているのは、メラニア大統領夫人に長女のイバンカ氏と娘婿のジャレッド氏のクシュナー夫妻。ティラーソン国務長官とマクマスター補佐官の姿もある。
一方で、知名度は低いが政権内では重要な顔ぶれもいる。ホープ・ヒックス報道担当補佐官に、元ボディーガードのキース・シラー氏、ソーシャルメディア対応を仕切るダン・スキャビーノ氏だ。
この写真から分かること、それはトランプ政権で最も勢力を振るっているのは古くからの仲間と血族だということだ。スタッフはあくまでもスタッフに過ぎない。
例えばシラー氏は大統領の世話係としてゴルフ場でも外遊先でもそのそばから離れないという独特の立場にある。ヒックス氏とスキャビーノ氏もずっと以前から大統領に仕えてきた側近だ。
スパイサー報道官からのコメントは得られなかった。