トランプ氏と司法長官が応酬、監視法乱用疑惑めぐる調査で
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は2月28日、ロシア疑惑をめぐる捜査の手法に不適切な点があったと共和党議員が主張している問題で、セッションズ司法長官がこの問題の調査を監察官に任せたことを批判した。これに対しセッションズ氏は同日、司法省は「適切な手続きに着手した」として反論している。
トランプ氏はツイッターで、外交情報監視法(FISA)に基づく監視権限の乱用があったとされる問題の調査をめぐりセッションズ氏を批判。「セッションズ司法長官はなぜ、FISA大規模乱用疑惑の調査を監察官に任せたのか。無限に時間がかかり、訴追権限もない」などと述べた。
そのうえで、監察官はオバマ前政権時代に起用された人物ではないかと疑問を呈し、「なぜ司法省の法律家を使わないのか。恥ずべきことだ」と述べた。
これに対しセッションズ氏は声明で、司法省は「適切な手続きに着手した」と説明。この手続きにより、司法省への申し立てに対し必要とあれば完全かつ公正に対処することが可能になるとの認識を示した。
さらに「司法長官である限り、私は引き続き誠実かつ誇りを持って職務を遂行していく」と述べた。
セッションズ氏は2月27日、連邦捜査局(FBI)がFISAに基づく監視令状を請求する際、適切な手続きを取ったかどうか司法省として調査していると表明。監視権限の乱用があったとする下院情報委員会ニューネス委員長(共和党)のメモについて記者団に聞かれ、「監察官が職務の一環として対応にあたる」と述べていた。
セッションズ氏は選挙戦で早い時期からトランプ氏支持を表明したが、トランプ氏はロシア疑惑への対応などをめぐりセッションズ氏を繰り返し批判している。