米CIA長官に初の女性、過酷な尋問への関与に批判も
ワシントン(CNN) 米上院は17日、中央情報局(CIA)長官にジーナ・ハスペル氏を起用する人事を賛成多数で承認した。女性がCIA長官に就任するのは米国史上初となる。
トランプ大統領はマイク・ポンペオ前長官の後任として、3月にハスペル氏の起用を発表。17日の採決では54対45の賛成多数で人事案が承認された。民主党議員6人が賛成に回る一方、共和党議員は3人が反対票を投じた。
ハスペル氏はCIAで33年のキャリアをもち、そのうち32年は秘密工作を担当した。元情報当局者の幅広い支持も得ている。
一方、一部の民主党議員や人権団体などは、同氏がブッシュ政権時代にテロ容疑者の拘束や過酷な尋問に関与したことを問題視していた。
ハスペル氏が2002年にタイで運営していた秘密軍事施設では、拘束者に対する過酷な尋問が行われていたとされ、そのやり方は拷問に相当するという批判もある。
また、同氏の上司がCIAの尋問テープの破棄を指示した2005年の通信文は、ハスペル氏が原案を作成していたとされる。
政権内部ではハスペル氏に代わる人事も模索され、同氏自らも身を引くことを申し出たが、最終的にホワイトハウスが押し切った。