ロビーで電話中の黒人滞在客に退去要求、ホテル従業員を解雇 米
(CNN) 米オレゴン州ポートランドのホテルで、黒人男性の滞在客がロビーで電話を受けた後、従業員からホテルを立ち去るよう求められる一件があり、対応した従業員2人がホテルを解雇された。ホテルが29日、ツイッター上で明らかにした。
事件は22日、ヒルトンホテル系列のダブルツリーホテルで起きた。
マッセイさんは当時の様子を動画撮影し、インスタグラムに投稿した。動画の中でマッセイさんが警備員に「なぜだ。私は今ここに滞在しているんだ」と告げると、警備員は「これ以上はだめだ」と答えている。
その後、マッセイさんはホテルの受付スタッフに、ロビーで電話をしていたところ警備員に質問されたと訴えた。動画にはマッセイさんが2人の従業員に部屋の番号と日付が書かれたカードキーの封筒を見せる様子も映っている。
警察の声明によると、2人の従業員はマッセイさんにホテルから立ち去るよう求めた後、警察に電話し、警察官にマッセイさんと話すよう求めた。その後、その警官はマッセイさんとともに荷物を取りにマッセイさんの部屋に戻り、別のホテルへの移動を手伝うと伝えたが、マッセイさんは拒否したという。
マッセイさんの弁護士によると、マッセイさんがホテルからの立ち退きを拒否した場合は不法侵入で逮捕するよう求めたという。マッセイさんはこうした対応を、黒人だという理由で不当に扱われたものだと非難した。
ホテルはツイッター上で「マッセイ氏に対し、誤った対応をした従業員2人を解雇した」と述べ、さらに「彼らの行動はわれわれの規範や価値観に反するもので、マッセイ氏の受けた苦痛に対し改めて心から謝罪するとともに、今後二度とこのようなことが起きないよう多様性の専門家らと連携して対応策と講じる」と付け加えた。