米軍艦2隻、台湾海峡を通過 中国との通商協議控え
(CNN) 米海軍は、同軍の艦船2隻が24日に台湾海峡を通過したことを明らかにした。台湾と中国本土を隔てる台湾海峡は国際水域に当たるが、台湾を自国の一部と主張する中国は、この水域への米軍の展開に神経をとがらせているとみられている。
米海軍第7艦隊が出した声明によれば、海軍駆逐艦の「カーティス・ウィルバー」と沿岸警備隊のバーソルフ級カッターが「(現地時間の)24日から25日にかけ、台湾海峡を通過する通常航行を実施した。航行は国際法に沿った形で行われた」と述べた。
そのうえで「これらの艦船の台湾海峡通過は、自由で開かれたインド太平洋への米国の関与を示すものだ」と強調した。米国は1月と2月にも、艦船2隻による台湾海峡の通過を実施。昨年7月以前は年1回ほどにとどまっていた海峡通過だが、ここへきて月1回のペースへと頻度が増している。
台湾をめぐっては、トランプ政権の当局者から、米国が開発した武器や戦闘機の購入を近く行う可能性があるとの声も上がっている。こうした武器の供給に対し、中国政府は不満を示す公算が大きいとみられる。
上記の台湾海峡の艦船通過の前に、ホワイトハウスはライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官が中国を訪問し、長期化する米中の通商摩擦の解決に向けた取り組みを行うと発表していた。