バイデン前副大統領が「髪にキス」、元議員の告発が波紋
ワシントン(CNN) 2020年米大統領選の民主党候補として出馬が確実視されているバイデン前副大統領に対し、ネバダ州議会の議員だった女性がかつて髪にキスされ、不快な思いをしたと告発する文章を公開して波紋を呼んでいる。
ルーシー・フロレス氏は米誌ニューヨーク・マガジンへの寄稿で、14年11月にネバダ州副知事選の民主党候補として臨んだ選挙集会のステージわきで、応援演説に駆け付けたバイデン氏に背後から体を寄せられ、髪にキスされたと書いている。
フロレス氏は不安や不快感、無力感に襲われたと振り返っている。「ショックを受けて混乱した」「身動きすることも言葉を発することもできず、ただ私から離れて欲しかった」という。
これに対してバイデン氏の報道担当者は、フロレス氏が主張するような事実は本人も周囲も全く認識していなかったと述べた。同時にバイデン氏の考えとして、フロレス氏が自分の記憶を公表するのは当然の権利であり、そうできる社会になったのは良いことだとも強調した。
フロレス氏は29日、CNNとのインタビューで、バイデン氏はこれまで女性の体に接触する場面がたびたび伝えられてきたにもかかわらず、問題がまともに取り上げられたことはなかったと指摘。触れられた当事者にとっては笑いごとではないと語った。
バイデン氏は4月にも大統領選出馬を正式に表明するとみられている。