「ハリケーンに核爆弾」のアイデア、トランプ大統領が打診? 米報道
ワシントン(CNN) ニュースサイトのアクシオスは、米国のトランプ大統領が複数回にわたり、米国に接近するハリケーンに核爆弾を落として針路を変えさせるというアイデアを側近らに打診していたと伝えた。
トランプ大統領は26日、アクシオスのこの報道について、「私はそんなことは言っていない。またフェイクニュースだ」とツイートした。
アクシオスが25日、トランプ大統領の発言を聞いたり米国家安全保障会議(NSC)の記録を見たりした複数の関係者の話として伝えたところによると、トランプ大統領は国土安全保障省高官や国家安全保障当局者に対して複数回にわたり、核爆弾を使ってハリケーンの米上陸を食い止めるアイデアについて検討することを提案したという。
ホワイトハウスで行われたハリケーンに関する説明の場にいた関係者はアクシオスに対し、トランプ大統領が「核を使ったらどうだろう」と発言したと話しているという。
この関係者によるとトランプ大統領は、「(ハリケーンは)アフリカ沖で発生する。大西洋を横断する間にハリケーンの目の内部に爆弾を落として破壊することはできないのか」と質問したとされる。説明していた担当者の答えは「検討します」といったような内容だった。
トランプ大統領はさらに、米国はハリケーンをいくつ止められるかと質問して自らの提案を繰り返し、担当者を「唖然(あぜん)とさせた」と関係者は伝えている。
米海洋大気局(NOAA)によると、ハリケーンに対して核兵器を使ったとしても、状況を変えさせることさえできない可能性がある。さらに、「放射性降下物がたちまち貿易風に乗って運ばれ、陸上に影響を及ぼすとともに、壊滅的な環境問題を引き起こす」と指摘している。