太平洋を航行の米海軍艦、新型のステルスミサイル配備
香港(CNN) 新型ミサイルを搭載した米海軍艦「ガブリエル・ギフォーズ」が太平洋を航行している。専門家は同ミサイルの配備について、南シナ海のような地域で力の均衡を変えさせる一助になり得ると指摘する。
ガブリエル・ギフォーズは今月初め、海軍の新型ミサイル「ネイバル・ストライク」と、同ミサイルの照準を支援するドローンヘリコプター1機を搭載し、サンディエゴを出港した。
同兵器の製造にかかわった米レイセオンによると、ネイバル・ストライクはレーダーで探知されにくい巡航ミサイルで、敵の防衛線をかいくぐることができる。標的を探すドローンヘリコプターの「MQ8Bファイアースカウト」と組み合わせて、ガブリエル・ギフォーズに搭載された。
米海軍第3艦隊広報のジョン・フェイジ中佐は、同ミサイルの配備を確認した。
2014年、米加州南部沿岸で試験発射された新型ミサイル「ネイバル・ストライク」/MC2 Zachary D. Bell/US Navy
米ランド研究所の軍事評論家、ティモシー・ヒース氏によると、米国防総省は中国の人民解放軍が太平洋に配備している軍艦や戦闘機、ミサイルに対抗する目的で、より持続的に運用できる軍事力を構築しつつある。
米中とも南シナ海の急激な軍事化をめぐって互いに非難の応酬を続けている。
ネイバル・ストライクを搭載する沿海域戦闘艦(LCS)はガブリエル・ギフォーズが初めて。しかし海軍当局者は先に上院軍事小委員会で、いずれ30隻を超す予定のLCSの大部分に同ミサイルを搭載する計画を明らかにしていた。