元夫との凍結受精卵で出産を希望、州最高裁は認めず 米アリゾナ

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ルビー・トレスさんの訴えは認められなかった/Carolyn Van Houten/The Washington Post via Getty Images

ルビー・トレスさんの訴えは認められなかった/Carolyn Van Houten/The Washington Post via Getty Images

(CNN) 米アリゾナ州の女性が離婚後に、凍結保存していた元夫との受精卵で出産することを望み、反対する元夫と争っていた裁判で、州最高裁は28日までに、元夫側の主張を認め、受精卵を別のカップルに譲るよう命じる判決を下した。

法廷文書によると、ルビー・トレスさんは2014年にがんの化学療法を受けた。治療の影響で妊娠が難しくなると予想されたため、当時交際していたジョン・ジョセフ・テレルさんとの受精卵を事前に保存しておくことにした。

2人が病院で署名した契約書には、将来2人が別れた場合、受精卵は別のカップルに譲るか、あるいは両者が書面上で明確に合意することを条件に、どちらか一方が子どもを持つために使うことができる、と書かれていた。

トレスさんとテレルさんは数日後に結婚して体外受精の施術を受け、受精卵が凍結保存された。

しかし2人は17年に離婚。受精卵を手放したくないトレスさんと、トレスさんとの間に子どもが生まれることを望まないテレスさんが法廷で争ってきた。

家裁は当初、テレルさんが子どもを持つことを拒否する権利は、トレスさんが子どもを持つ権利や、血のつながった子がほしいという希望よりも優先度が高いとの判断を下した。

だが控訴審では一転して、トレスさんの主張を求める判決が出ていた。

州最高裁は、判決による感情面の影響が避けられないことは認識しているとしたうえで、2人が合意に至らない場合は元の契約に基づき、受精卵の譲渡を支持するしかないとの判断を示した。

テレルさん側の弁護士はCNNに、本人たちが契約時に決めたことを尊重する判決だと話した。

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