教会の礼拝出席者が陽性判定、180人が自己隔離に 米カリフォルニア州
(CNN) 米カリフォルニア州の教会で母の日の礼拝に出席した中の1人が、新型コロナウイルス感染症の検査で翌日に陽性と判定され、この行事の出席者180人が自己隔離を強いられている。
同州ビュート郡公衆衛生局の15日の発表によると、この1人の陽性判定を受けて衛生当局が出席者全員に連絡を取り、自己隔離を指示した。全員の検査を予定しているという。
ジョンズ・ホプキンス大学の統計によると、カリフォルニア州で17日午後までに確認された新型コロナウイルスの症例数は7万8800例以上、死者は3200人を超えている。
米国では一部の宗教団体と、新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めようとする衛生当局との対立が浮上している。一部の州では宗教の集まりを例外としているが、外出禁止令を無視して礼拝を続ける教会などもある。
ビュート郡公衆衛生局長は、「現時点で対面サービスや集会を行う組織は、自分たちの信者や一般人および地域社会を多大な危険にさらしている」と指摘し、誰もが感染防止の取り組みに関する自分の役割を果たさなければならないと訴えた。
カリフォルニア州では3月に知事が外出禁止令を出し、あらゆる規模の集会を禁じた。段階的な再開に向けて一部の規制は緩和されたが、人が集まる宗教行事などは依然として禁止されている。
ビュート郡公衆衛生局は、名指しこそ避けたものの、知事の命令が出ているにもかかわらず集会を行ったとしてこの宗教組織を批判。「再開の過程を通じて拙速すぎる行動は重大な後退を招き、我々がさらに制限的な措置へと戻ることを強いられる可能性もある」と強調している。