放火の疑い浮上、兵士1人取り調べ 米強襲揚陸艦の火災
(CNN) 米カリフォルニア州サンディエゴの米海軍基地に停泊中だった強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」で先月起きた爆発を伴う火災で放火の疑いが浮上し、乗組員1人を取り調べていることが27日までにわかった。2人の米国防総省当局者がCNNに明らかにした。
容疑者に成り得る可能性があるとしたが、立件はまだされておらず捜査は続いているともした。米海軍は捜査についてのコメントを拒んだ。
火災は4日間続き、多数の兵士らが軽傷を負い、船体にも大きな損傷が出ていた。
同艦は船体点検や整備作業のため停泊。出火を受け乗組員は消火作業に努めたが、爆発を受け艦内からの退避命令が出されていた。
ボノム・リシャールは米海兵隊遠征部隊の作戦遂行用の艦船で、兵士、装備品、ヘリコプターや攻撃用航空機などを積み、敵地への上陸作戦への出動が主要任務。海兵隊仕様の最新型戦闘機F35―B型機を搭載出来るよう船体の改良工事も受けたという。
同艦が火災で大規模な損傷を受けたことで、米海軍の有事に備えた作戦遂行能力に支障が生じたとの指摘も出ていた。
ボノム・リシャールの損傷を受け、新型の強襲揚陸艦「アメリカ」が米海軍佐世保基地(長崎県)を拠点に任務を肩代わりしているという。