トランプ大統領、執務室に戻る コロナ感染は「神の恩恵」
ワシントン(CNN) 新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領は7日、ホワイトハウスの大統領執務室に戻った。執務再開をアピールする狙いで動画を公開し、新型コロナに感染したのは「神の恩恵」だったと述べた。
トランプ氏が姿を見せるのは、ウォルター・リード米軍医療センターからホワイトハウスに戻って以来初めて。動画はホワイトハウスの職員によってローズガーデンで撮影された。トランプ氏は前向きな様子だが、声はまだ所々で息切れしており、顔にはメイクを施しているように見える。
トランプ氏は動画で、新型コロナに感染したことについて「神の恩恵だと思う。災難なように見えて実は恵みだった」と述べ、理由として入院先で実験段階の薬を実際に体験できたことを挙げた。
特に、米リジェネロンによって開発中の抗体治療薬の高用量投与を受けたことに言及。投与はトランプ氏自身が医師に要請したといい、回復したのは同薬のおかげだとしている。
トランプ氏は同薬を国民に無料で供給する考えを示し、「全国民に大統領と同じ治療を受けてほしい」「信じられない薬だ」と述べた。
11月の大統領選挙までにワクチンが実用化されるかどうかについては悲観的な見通しを示し、政治的な駆け引きが開発を妨げていると指摘。「選挙前に実用化されるべきだが、率直にいうと政治が絡んでいる」とした。
トランプ氏は5日夕にウォルター・リード米軍医療センターから退院した。6日にはホワイトハウスの居住区画で動画を撮影したものの、公開していなかった。