バイデン次期大統領の首席補佐官にロン・クレイン氏 長年の側近
(CNN) 米大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領が、次期大統領首席補佐官にロン・クレイン氏を起用することがわかった。事情に詳しい関係者が11日、CNNに明らかにした。バイデン氏の長年の側近をホワイトハウスで最も強力な役職の一つに据える。
クレイン氏はバイデン氏が最も信頼する陣営の顧問の一人で、首席補佐官に最も近い人物と見られていた。クリントン政権下のゴア副大統領やオバマ政権下のバイデン副大統領の首席補佐官を務めた経験を持つ。
クレイン氏はバイデン氏からの指名を受諾した。12日にも正式発表が行われる。
クレイン氏は2014年のエボラ出血熱の危機対応で当時のオバマ大統領からの任命を受け指揮を執った。新型コロナウイルス危機が続く今、その経験が生きるものとみられる。
今回の大統領選では、クレイン氏はバイデン陣営のコロナ対応の顔として登場し、7月にはトランプ政権の対応は「明らかに失敗だ」と批判していた。
クレイン氏は1987年にハーバード大学ロースクールを卒業し、ハーバード・ロー・レビューの編集者を経験。その後連邦最高裁判事の書記官を務め、89~92年には当時上院議員だったバイデン氏からの指名を受けて上院司法委員会で首席顧問となった。
民主党大統領候補の討論会の準備では、古くはクリントン氏の時代から頼りにされ、クリントン政権下で様々な役職に就いた。ゴア氏の首席補佐官にもなり、2000年の同氏の大統領選も支援。フロリダ州での票の再集計では法律顧問を務めた。
その後はワシントンの法律事務所やベンチャーキャピタルで働き、08年にバイデン氏から副大統領の首席補佐官に起用された。前回16年の大統領選でもヒラリー・クリントン元国務長官の陣営の上級顧問を務め、主に討論会の準備に従事した。