ポンペオ米国務長官、ヨルダン川西岸地区を訪問 現職で初
エルサレム(CNN) イスラエルを訪問中のポンペオ米国務長官は19日、ヨルダン川西岸地区にあるユダヤ人入植地プサゴットを訪問した。現職の国務長官による入植地訪問は初めてとなる。
訪問は長年にわたる米国の外交政策の方針に反するものであり、国連安保理決議を無視する行為でもある。
ポンペオ氏の下、国務省はイスラエルがヨルダン川西岸に建設しているユダヤ人入植地について「国際法に反していない」との立場を表明。その正当性はイスラエルの司法システムの判断にゆだねるとしている。
ポンペオ氏は同日、エルサレムでイスラエルのネタニヤフ首相と会談。入植地に言及し、「イスラエルの一部として容易に認識できる」「そうした認識こそが現実だ」と語った。
イスラエルのネタニヤフ首相とポンペオ氏(写真左)が会談=19日、エルサレム/Maya Alleruzzo/Pool/AFP/Getty Images
その後ポンペオ氏が訪れた上記のプサゴットはエルサレムの約20キロ北に位置する。そこからわずか数キロ東には、パレスチナ自治政府が拠点とする都市ラマラがある。
今回の訪問は、現地のユダヤ人入植者やイスラエルの右派、キリスト教福音派の主張を強化する意味合いを持つ。ポンペオ氏が2024年の大統領選への出馬を視野に入れているとすれば、こうした行動によってキリスト教福音派の支持を得ることは不可欠な戦略となる。