米控訴裁、トランプ陣営の請求退け ペンシルベニア州の選挙結果めぐり
(CNN) トランプ米大統領の選挙陣営がペンシルベニア州の選挙結果に異議を申し立てた訴訟に関連し、連邦第3巡回区控訴裁は27日、訴訟の復活を求めた陣営の請求を「根拠がない」として退けた。
ペンシルベニア州の選挙結果を巡っては、同州の連邦地裁が先週末、トランプ陣営の訴えを棄却。これを受け、陣営は第3巡回区控訴裁に訴訟内容の修正を申し立てていた。
同裁判所の判事は「トランプ陣営は投票用紙に不正があったり、違法な有権者によって投票がなされたりしたとの主張を展開できていない」「ある事象を差別と呼んだからといって、実際に差別になるわけではない。第2修正訴状もこうした重大な瑕疵(かし)を抱えており、修正を認めることに利益がない」と述べた。
さらに「選挙を不公平と形容したからといって、実際に不公平になるわけではない。申し立てには具体的な主張と証拠が必要だが、どちらも欠けている」とした。
トランプ氏や関係者の一部は大統領選の正統性に疑義を呈し、証拠を示さずに不正があったと主張。重要州の結果を覆そうと複数の法的措置に訴えている。直近では大統領の顧問弁護士ルディ・ジュリアーニ氏やペンシルベニア州の共和党関係者が25日、同州ゲティスバーグで不正投票疑惑に関する「公聴会」を開いた。
第3巡回区控訴裁の判事はまた、ペンシルベニア州による投票結果の認定の無効化を求めた大統領の申し立ても退けた。同州は24日、選挙結果を認定し、バイデン次期大統領が選挙人20人を獲得したことを正式に認めていた。
控訴裁の判断を受け、バイデン陣営の広報は「選挙は終わった。ドナルド・トランプは負けた」と指摘。「根拠のない訴訟」を続けたところで選挙結果は変わらないと述べた。