米国のワクチン接種、医療従事者らを最優先 CDC諮問委で採決
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)の諮問委員会で1日、新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可(EUA)が出てから優先的に接種する対象を医療従事者と長期療養施設の入所者とすることが、賛成多数で決まった。
採決では、ワクチン供給計画の第1段階としてこの2つの集団に接種するとの案が賛成13、反対1で採択された。
CDCによると、長期療養施設の入所者は自立生活ができず、医療や介護を提供する施設で暮らしている成人。医療従事者は報酬の有無にかかわらず医療機関に勤め、直接または間接的にウイルスと接触する可能性のある人と定義される。
長期療養施設の入所者は米国での新型コロナウイルス感染者の6%、死者の40%を占める。医療従事者はこれまでに24万人が感染し、858人が死亡した。
採決でただひとり反対票を投じたバンダービルト大学のヘレン・タルボット博士は、長期療養施設の入所者に対するワクチンの効果や安全性が検証されていないことに懸念を示した。
これに対して諮問委員会の議長を務めるホセ・ロメオ博士は、最小限の害で最大限の効果を得られるよう、公正さと医療格差の縮小を期して賛成票を入れたと述べた。