共和党上院トップ、弾劾裁判の先送りを提案 開始は2月中旬か
(CNN) 米上院共和党のトップ、マコネル院内総務は22日までに、上院に対し、トランプ前大統領の弾劾(だんがい)裁判の日程を遅らせることを提案した。提案は上院が弾劾条項を受理した後でトランプ氏の弁護団に2週間の準備期間を与えるもので、この場合裁判の開始は2月中旬まで先送りになるとみられる。
この提案により裁判の時期は一段と不透明になったが、民主党がこの提案に従うかどうかは現時点でわからない。下院の民主党議員らは弾劾条項を上院に送付することが依然として可能。裁判は送付の翌日に開始する。
民主党のシューマー院内総務から提案に対する返答を受けたかどうかを問われたマコネル氏は20日、CNNの取材に「まだだが、協議は続けている」と述べた。
同氏は声明で、裁判のスケジュールを設定したいとし、それに基づけば弾劾条項の正式な読み上げといった儀礼的な催しは今月28日に行われる見通しだと述べた。今回の提案によるとトランプ氏側の条項に対する返答は来月4日までになされる予定で、そのさらに翌週、トランプ氏の弁護団が公判前の弁論趣意書を提出した後に裁判が始まる。下院もその2週間の中で弁論趣意書を提出するので、裁判開始はその後となる2月中旬になるとみられる。
マコネル氏は21日、電話会議で共和党議員らに急いで裁判を開始するつもりはないと告げた。会議に関わった情報筋によると、下院が迅速に弾劾を決めた一方で上院は時間をかけて裁判の準備を行う必要があるというのがマコネル氏の論点だったという。
ペロシ下院議長は21日の記者会見で、下院としては裁判開始の「準備ができている」としつつ、上院の準備が整うのを待ってから弾劾条項を送付するつもりだと述べた。