寒波襲来のテキサス州、動物たちが凍死 自然保護区のサルなど
(CNN) 米テキサス州で続く厳しい寒波の影響で、人間だけでなく動物にも被害が出ている。
テキサス州では今週、輪番停電により州の大部分が暗闇に包まれた後、サンアントニオの自然保護区に住む動物たちが相次ぎ凍死。チンパンジーやサル、キツネザル、鳥などが犠牲になった。
同自然保護区の責任者、ブルーク・チャベス氏は地元紙の取材に「まさか自分のオフィスが遺体安置所に変わるとは思っていなかった」と語る。
チャベス氏によると、何匹の動物が死んだかを確認できるのは嵐が収まった後になる見通し。気象予報では19日いっぱいまで荒天が続くと予想されている。
チャベス氏ら12人からなるチームは、15日未明の停電後に行動を開始した。地元紙の報道によると、動物400匹を暖かい状態に保つため、発電機や暖房機器、プロパンガスのタンク、毛布の収集を始めたという。
しかし気温がさらに下がったことから、チームは敷地内で動物を保護する計画を変更して、避難させることに決めた。
チャベス氏は地元紙に「こんな決断を迫られたことは今までなかった」「どの動物なら捕まえられるかという予想に応じて、救助できる動物を判断しないといけなかった」と振り返る。
こうして輸送の準備を進めていたところで、動物たちが既に死んでいることが判明した。ただ、保護区内の動物の多くは避難に成功。一部は市内の動物園やオクラホマ州境付近にある自然保護区に移されたほか、ボランティアの家に保護された動物もいるという。