フェイスブック、オーストラリアでニュースの共有認めず
ニューヨーク(CNN Business) SNS大手のフェイスブックは17日、オーストラリアのユーザーやメディア企業がフェイスブックでニュースを見たり共有したりすることはできなくなると発表した。同国ではフェイスブックなどがニュース発行元にコンテンツ使用料を支払うことを義務付ける法案が提出されており、これに対抗する措置。
フェイスブックは17日のブログで、「オーストラリアで提出された法案は、我々のプラットフォームと発行元との関係に関する本質を理解できていない」「フェイスブックはニュースコンテンツを盗んでいない。発行元が自分たちの記事をフェイスブックで共有することを選んでいる」と強調。「いずれオーストラリアの人たちのために、ニュースを再び導入できることを願う」と言い添えた。
1月に開かれた上院の公聴会でフェイスブックは、同法案が成立した場合、オーストラリアでコンテンツを遮断する可能性があると述べていた。この公聴会ではグーグルも、オーストラリアの検索サービスを閉鎖する可能性があると通告した。
ただ、フェイスブックの17日の発表前にグーグルは、オーストラリアから撤退する代わりに、発行元との関係を強化すると表明。グーグルとメディア王ルパート・マードック氏率いるニューズ・コーポレーションは、グーグルがニュースにライセンス料を支払う内容の3年契約を発表していた。
IT大手にコンテンツ料を支払わせるという措置は、メディア側が以前から推進していたもので、マードック氏とニューズ社はその先頭に立っていた。米国やオーストラリアなどの規制当局がこの問題に関する法案を検討する中で、IT大手にとっては差し迫った課題になっている。