キリスト教福音派に広がる反ワクチンの風潮、不信感と誤情報が原因と専門家

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会衆に向けコロナワクチンに反対する説教を行う米ルイジアナ州のトニー・スペル牧師

会衆に向けコロナワクチンに反対する説教を行う米ルイジアナ州のトニー・スペル牧師

(CNN) トニー・スペル牧師は先週の日曜日に行った説教で、いつもとは異なる種類のメッセージを会衆に向かって発した。新型コロナワクチンを信じてはならない、というのがその内容だ。

「今日はっきり言っておく。もしマスクに反対し、ワクチンに反対するのが政府への反対を意味するというなら、私は喜んで反政府になる」と、スペル氏は教会に集まった会衆に語った。同氏はルイジアナ州バトンルージュでの新型コロナ感染防止の規制に抗議したことで、全国的に有名になった。

上記の言葉に続けて同氏は、誤った認識に基づきながら「99.6%の確率で生存できるなら、なぜ他人が自分の血を汚すのを望むのか? 体に害があるかもしれないのに」と、問いかけた。

米国をはじめ各国の保健衛生の専門家は、新型コロナワクチンが引き続き安全で、感染予防に効果があるとの一致した見解を示している。米国での新型コロナ関連の死者は56万人以上、感染者は3100万人を超える。

全米福音派協会が今年1月に実施した調査によると、回答した同宗派の指導者の95%はワクチン接種を受け入れると述べた。しかし、スペル氏は断固としてこれに反対する。同氏を含むキリスト教福音派の相当数は、ワクチン接種に反対の立場を取る。

先月公表されたカイザー・ファミリー財団の調査では、福音派を自認する白人の成人のうち28%が絶対にワクチンを接種しないと回答。6%は接種が義務付けられない限り打たない、15%は様子を見ると答えた。

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