米女性が英アンドルー王子を提訴 未成年時の性的虐待で
(CNN) 米資産家ジェフリー・エプスタイン氏による児童買春あっせんの被害者とされる米国人女性が9日、17歳の時に同氏を介し、英エリザベス女王の次男アンドルー王子から性的虐待を受けたとして、米国で王子に損害賠償を求める訴えを起こした。
米国人女性のバージニア・ジュフリー(旧姓ロバーツ)さんは、かつてアンドルー王子との性行為を強要されたと主張してきた。
ジュフリーさんが2019年に英BBC放送とのインタビューで、エプスタイン氏が王子を含む友人を相手に繰り返していた児童買春あっせんの被害者だったと語ったのに対し、英王室は王子とジュフリーさんの間に性的関係は一切なかったと断言していた。
アンドルー王子はBBCに、ジュフリーさんとは会ったこともないと主張し、一緒に写った写真はねつ造の可能性があると話していた。
ジュフリーさんは米連邦裁判所に提出した訴状の中で、17歳の時にエプスタイン氏とその元恋人を介し、同氏のニューヨークの自宅や米領バージン諸島の別荘、ロンドンの元恋人宅で王子から性的虐待を受けたと主張している。
王子は当時、ジュフリーさんが未成年であることや買春あっせんの被害者であることを知りながら性的暴行を加え、意図的に精神的苦痛を与えたとされる。ジュフリーさんは当時、エプスタイン氏と元恋人、王子の人脈や財力、権力を恐れて抵抗できなかったと述べている。
エプスタイン氏は19年7月に児童買春あっせんなどの罪で起訴されたが無罪を主張。勾留中の同8月に自殺した。米連邦検察は同氏のあっせん組織をめぐる捜査でアンドルー王子に聴取を求めたが、王子は協力を拒否したとされる。